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断髪とは [今日のションボリ]

ロン毛を半分の長さにした。
まだフツーのロン毛の長さ(肩ぐらい)ですが。

20代前半くらいから、ずっと同じ美容師さんに切ってもらってました。
お店移る度に連絡貰って、新しいお店通って足掛け15年くらいでしょうか。
オイラより1歳年上のその美容師さん(男性)は、革ジャンとアメリカンバイクを愛する沖縄出身のカッコイイ兄ちゃんでした。同世代だし、音楽とかの趣味が合うし、30過ぎてからは若いオネーチャンの美容師よりよっぽど気楽だし、「お任せで」って言うと必ず実験中みたいな変なパーマかけて一人で爆笑してるし、いい人でした。

3年くらい前からちょくちょくお店を休むようになり、2年ほど前に「今度実家のほうに戻ることになりまして・・・」と言われたので、実家のほうで店やるのかなと思ってたら、去年の正月、年賀状が来た。

年賀状の写真、病院のベッドの上だった。

数年前から体調が悪かったこと、もうすぐ手術をすること、成功したらもう一度現場に立ちたいこと、たまに患者さんの髪をこっそり切ってることなんかが書いてあった。
オイラにしては珍しく、返事を書いた。
「治ってハサミ握れるようになったら連絡下さい。沖縄まで髪切りに行きます。」

そしてオイラは髪を切るのを止めた。
(正確には枝毛がひどくなって2回だけ切ってもらったが、美容師が何と言おうとそれ以上は切ってもらわなかった。)

今年の正月、1年近く伸ばした髪をほどいて、写真撮って年賀状送った。
「切ってくれる人が居ないんで、こんなに伸びた!」
しばらくすると返事が来た。写真のない年賀状だった。
手術後の経過があまり良くなく、現場復帰は厳しそうだが、バリカンぐらいなら握れるから沖縄に来たら丸坊主にしてやる、と書いてあった。

4月ごろ、さらに伸びた髪の写真を撮り、「切れるもんなら切ってみろ!」と書いて送った。
返事は来なかった。

そして8月、お母様から悲しみの手紙が来た。

オイラは意を決して、お母様に手紙を書いた。
「彼が愛用していたハサミが残っていたら1つお借りできませんか?」

10日ほど前、お母様から宅急便でハサミと手紙が送られてきた。
そして昨日、そのハサミを使って伸びきった髪を一房切り落とした。
鏡を見て「こりゃねえな」と思い、帽子を被って近所の美容室に行きましたとさ。

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コメント 4

よっすぃー

お母様から届いたのがバリカンでなくてよかった(≧ω≦)b

髪を切る側、切られる側それぞれの存在意義・・・。
人は互いが互いの役に立てなければ生きていけない、弱くて、
悲しくて、だけど強い生き物なんだね。  合掌
by よっすぃー (2011-10-03 06:18) 

みなみー

あとは任せろ!
バリカン持ってこっちから行ってやる!!
 
合掌

by みなみー (2011-10-03 11:48) 

ドッペルゲンガー

存在意義、考えてしまうな。
最近利用されっぱなし感が満載だしな(笑)

姐さん、とりあえず美容室でキレイにしてもらいましたんで、
バリカンは不要かと・・・。
by ドッペルゲンガー (2011-10-03 18:53) 

コバ

次回はアッシも切るの手伝います。

だめだこりゃな髪型にしちゃうYoщ(゚Д゚щ)

合掌。

by コバ (2011-10-09 08:50) 

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